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2010.03.07 Sunday

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- * - * -
Cassis
2006.08.19 Saturday 00:00
ピンポーン。

穏やかで平和な午後の静寂を破るチャイムの音。
なんでよりによって家に私しかいないときに・・・。
居留守使っちゃおうかな、なんて甘い考えを見透かすかのように
鳴り響くチャイム。

ピンポンピンポンピンポーーーーン。

仕方なくインターホンをとると「お届け物で〜す」と男の声。
誰かに似てるような気もするけど・・・、誰だっけ?

そう思いながらドアを開けると、うだるような夏の暑さが流れ込んできた。
そして。
まるでその暑さに溶けてしまったかのように、配達員の姿は消えていた。
かわりに真っ白な封筒が1枚。
宛て名は“Dear 薫”  私宛てだ。

開けてみると中には昔の犯行声明のように、
新聞の字を切り貼りしてこう書いてあった。
“至急下記の場所まで来られたし”
下記の場所?と思って視線を移すと、そこには地図。

この辺でピン!とある人物の顔が浮かんだ。
玲ちゃんだ。
こんなことする人、他にいないし。

つーか、こんなクソ暑い昼日中に外出しろってか。
だったら普通に迎えに来い!
・・・っていっても玲ちゃん今、レコーディングやら何やらで忙しいんだよね。
玲ちゃんに会えるなら、暑いのくらいガマンするか。

そうして着いた先は、なんだかお高そうなセレクトショップ。
「咲夜薫様ですね?お待ちしておりました」
感じのいい店員さんに通されたのは・・・試着室。
「こちらにお召しかえ下さいませ」
有無を言わさず渡されたのは黒いシフォンのワンピース。

言われるがままに着替えて試着室からでてくると、
さっきの店員さんがにっこり笑顔のままで封筒を差し出した。
またも真っ白な中に“Dear 薫”の文字。
中身もさっきと同じ犯行声明文風。
“次は下記の場所まで急げ”

ちょっ ナニこれ?
玲ちゃん・・・だよね?
一体何のつもり・・・?

ワケもわからず、とりあえず地図のさす場所へ向かうと
またもやセレクトショップらしきお店。
今度は靴とバッグをとっかえられた。

そしてまた白い封筒。
今度の指定先は美容院。
お化粧とヘアメイクをしてもらって、
もはや家を出たときとは別人になってしまっている私。

こうなったらとことん付き合ってやろうじゃないか。
そう思って美容院を出ると、目の前に止まっていたのは黒いリムジン。

・・・・・・・・は?
つ、次はこれに乗れと・・・?
唖然とする私の前で、
優しそうな初老の運転手さんがドアを開けてくれた。

ど、どこにつれて行かれるんだ?
てかいつになったら玲ちゃんに会えるんだ。
今日、私の誕生日なのに・・・。

そんなことを考えてるうちに、リムジンは一軒のダイニングバーの前に止まった。
赤を基調とした店内は、でも、キャンドルの明かりと間接照明で、
ドぎつさなんて微塵も感じさせず。
むしろ穏やかで落ち着いた雰囲気を漂わせてる。
BGMに流れるジャズも、この店の雰囲気にぴったり。

私以外に誰もお客様がいないのは、
もしかして貸し切りなのかな。

案内された席には「Reserved」のプレートと、二人分のテーブルセット。
もうすぐここに、玲ちゃんが来るんだ。

そう思いながら待つこと・・・何分?
突然、店内にいくつも設置されたテレビモニターが光を放ち始めた。
映し出されたのは・・・ルキさん!?
あ、ガゼのほかのメンバーもw
でも耳に届くのは、聴きなれないメロディー。

・・・・・・これ!
ガゼの新曲のPVだ!!
前に玲ちゃんが撮影行ってくるってメールくれてたけど、これだったんだ。

一番最新の玲ちゃんの姿。
さすがにハードスケジュールな分、ちょっと痩せたかな。
でも、元気そうでよかった。
ベース弾く玲ちゃんの姿は、やっぱカッコいい。

PVに見入っていると、ボーイさんがドリンクのオーダーを聞きにきた。
え・・・?
まだ玲ちゃん来てないのに?
こういうのって普通、ちゃんと相手が来てからじゃ、ないの?

もしかして。
玲ちゃん来れないのかな。
忙しいのは百も承知だし、時間通りに終わる仕事じゃないのも理解ってるけど。

ねぇ、今日は私の誕生日だよ?
きれいな服も、豪華なディナーもいらない。
ただ玲ちゃんが「おめでとう」って言ってくれたらそれでいいのに。
それだけでいいのに。

一番欲しいものだけが、ここにはないよ。

涙が零れそうになった瞬間、ギターの爆音がとどろいた。
店内の壁面を覆っていた赤いビロードのカーテンが開くと、
その向こうはステージになっていて。
ステージの上には・・・・・・・・・ガゼット!!

激しいロック調にアレンジされた“Happy Birthday”
さっきPVを見たばかりの新曲。

すごい!
私のためだけのライヴ。
どうしよう、こんなの、バチが当たっちゃうね。

「次が最後の曲なんだけど、これはれいたからのリクエスト。
 大切な人に贈りたいんだってw」

ルキさんの言葉の後に始まったのは“Cassis”

『明日あなたの気持ちが離れても きっと変わらず愛している
 明日あなたに僕が見えなくても きっと変わらず愛している
 どうか 僕だけを 見つめていて どうか この手が 解けぬよう

 I will walk together, the future not promised
 It keeps walking together, to the future in which you are...』

もう、涙でステージの上の玲ちゃんが見えないよ。

ビロードのカーテンが閉まる間際。
「Happy Birthday、薫ちゃん♪」
メンバーみんなのピックが、私めがけて飛んできたw

しばしの放心状態の後、涙をふこうとやっとステージから視線をはずすと。
いつの間に置かれたのか、テーブルの上にはリボンのかかった小さな箱。
開けると中から出てきたのは、Cassis色の石が飾られた、プラチナの指輪。
添えられたメッセージカードには
『はぴば
     fromれいた』
せっかく止まった涙が、また溢れ出したよ。

「お前、泣きすぎ」
そんな声にはっと顔をあげると、隣に玲ちゃんが立っていた。
「だって・・・・・・・」
言葉にならない私に苦笑しながら、玲ちゃんが言った。

「誕生日おめでと。
 プレゼントは、お気に召しましたでしょうか?ww」

再度私が号泣したのは、いうまでもないw

〜fin〜

*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*

Happy Birthday dear 薫♪

この作品は、原作:深雨+璃羽、執筆:璃羽でお送りいたしました。
お気に召しましたでしょうか??
Pieces * comments(2) * trackbacks(0)
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2010.03.07 Sunday
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コメント
ちょっと待ってwww
リアルに私が号泣するよこれwww

サプライズありがとう!
本気でびっくりした!本気で感動した!

忙しいだろうにわざわざ小説書いてくれて…
しかもお相手玲ちゃん…(鼻血)

もう感無量です。
Cassis良い曲だよね。
むしろこの曲を私から2人に送りたいくらい(笑)

本当に本当にありがとうございます。
素敵な友達を持って私は幸せですww
2006/08/19 1:43 PM by 薫

>>かおちゃん♪
喜んでもらえてよかったw

これね、深雨との逢坂デートでディナーに行ったお店で浮かんだんだよ。
でもって翌朝、ユニバーサルシティでパークの開園待ってるときに
詳細をつめたの。
私あんまり玲ちゃんのことわかんないから、
書くのに手間取って遅くなっちゃってごめん(汗

Cassisはね、実は迷ったんだよ。
もっとアップテンポな曲のほうがいいかな、と思ったんだけど、
ガゼって幸せなラヴソング、ほとんどないのね(苦笑

あと、Cassisに合わせて指輪には赤い宝石を、と思ったら
8月の誕生石黄緑だしさ(爆

かおちゃんが大阪に来たら、絶対この舞台になったお店連れてくねw
「ほら、あそこのカーテンが開いて、玲ちゃんが出てくるんだよ♪」って☆
来年の春は3人で妄想を繰り広げよう!!(ぇ

あらためて、誕生日おめでとう!!
2006/08/19 2:16 PM by 璃羽

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